MATSUI55.TV
2011/04/28
サンフランシスコで生活をエンジョイ
はい、皆さんーこんにちは、松井秀喜です。
こちらは開幕してもう数日経ってですね、徐々にチームも調子が出てくる頃だと思っております。
今年はですね、オークランドに移籍して、
僕はサンフランシスコのすぐ橋を渡ったところに住んでいるんですけれども、
アメリカに来てニューヨークそしてロサンゼルス、今年はサンフランシスコと、
またいろんな違った良さがある街だと思っております。
ニューヨークもロサンゼルスもね、それなりにすごい良かったんですけれども、今年はですね、
サンフランシスコで生活をエンジョイしながら野球をしっかりと集中していきたいと思っております。
まあ、大事なのは野球ですので、これからしっかりといっぱい打ってですね、
皆さんを楽しませていきたいと思います。
それではまた。
MATSUI55.TV
2011/04/18
シーズンが開幕して
こちらはですね、今開幕いたしまして数試合経過しました。
アスレチックスはですね、今のところちょっとスロースタートとなっておりますが、
予想どおり先発投手陣は素晴らしい投手陣が揃っておりますし、
これからですね、非常に楽しみな戦いが続いていくと思います。
僕自身もですね、これから徐々にですね、調子上げていって、
チームの勝利に貢献していけるように頑張っていきますので、これから皆さん応援して下さい!
楽しみに中継を見て下さい!
MATSUI55.TV
2011/04/18
被災者の皆様へ応援メッセージ
はい、皆さんこんにちは、松井秀喜です。
この度は、日本・東北を中心にですね、大きな被害が出た地震が起きまして、たくさんの方が被災されました。
心よりお見舞い申し上げます。
今後、少しでもですね、早く復興に向けて日本が、また被災された方々が、
元気に前向きになっていけることを祈っております。
NHKスポーツオンライン 高橋洋一郎
2011/04/12
それだけのこと
今シーズン、松井秀喜選手が好んでか、それとも無意識のうちにか、よく口にする言葉がある。
「ただそれだけ」
スプリングレーニンング時、そしてシーズンに入ってからも、何度となく、いやほぼ毎日といっていいほど彼の口からはこの言葉が漏れる。
2003年にメジャーに来てからというもの、打てようが打てまいが、チームが勝とうが負けようが、松井選手がメディアへの対応を拒んだことはなかった。
もちろんその試合で自身が活躍すれば機嫌はいいだろう。
それでチームが勝てばじょう舌にもなる。
反対に打てなければ話したくも、話すこともないというときもあるだろう。
チームの状態が悪ければ、静かにしておいてくれと思うような日もあったはず。
それでも毎日、毎試合、自分が出なかった試合の後でさえ、松井選手はメディアの前で話すことを拒否することはなかった。
今季、松井選手はオークランド アスレティックスというチームに移籍した。
若い才能にあふれたチームである。
特に昨年アリーグトップだった防御率を誇る先発投手陣、平均年齢も25歳そこそこ、皆明るい未来を抱えた若者たちだ。
持てるポテンシャルをしっかりと出し切れば、スター選手が名を連ねるようなチームとも十分渡り合えるし、優勝を狙うこともできる。
それだけのタレントを抱えたチームである。
すばらしい投手陣を抱えるがゆえ、オフにおける補強は攻撃力のアップ、つまりチームに得点をもたらす打者を獲得することに主眼が置かれた。
デヘスース外野手をロイヤルズから、ウイリンガム外野手をナショナルズから。
そして「ぜひうちで…」の声とともに迎えられたのが、ロサンゼルス・エンジェルスからFAとなった松井選手だったわけである。
このチームにおいて、今年37歳になる松井選手に求められること、それはたった一つ。
昨年アリーグ14チーム中、下から3番目だったチーム総得点663点を1点でも増やし、同じく下から2番目だったチームのホームラン109本に1本でも多く上乗せる、つまり攻撃力アップの特効薬、即効薬としてチームに貢献することだ。
打席に入ったら打つ、ランナーを返す、得点を生み出す、というシンプルなこと、しかも今すぐに。
もちろんそれを1番よく理解しているのはほかならぬ本人である。
プロ19年目、年齢的にも野球選手としてのキャリアのカウントダウンが始まった松井選手にとって、これからは1年1年、1試合1試合、いや、1打席1打席において、結果を出すことへの要求がつきまとう。
アスレチックスのような若い、まだ発展途上のチームにおいて、初めから松井選手がその長期計画のなかに組み込まれることは正直むずかしい。
結果を出してこそ次があるということは,結果が出なければそれはすなわち即、チームの構想、戦力の枠から外れてしまうということを意味する。
大きな期待はそれに答えられない場合、憎悪にも似た失望につながることもある。
オープン戦に続き、シーズンに入ってからも、今のところ松井選手はその期待に答えるだけの結果を出せていない。
「自分に求められるのはチームに得点をもたらすこと。そのような場面で打つこと。そのためにここに来た」
開幕から8試合目、現地4月9日に行われた対ミネソタ・ツインズ戦。
松井選手は3打数0安打、満塁という絶好機で三振を喫するなど、この日も結果を出すことはできなかった。
この試合まで25打数4安打、打点3、打率は.160とこれ以下はないというところまで落ち込んだ。
また、チームも松井選手の不振にあわせるかのように開幕ダッシュに失敗、3勝5敗とこちらも開幕前の期待には答えられていない。
「うまく攻められて打ち取られた。ただそれだけ。」
しかし、この世界、当然ながら周りは「ただそれだけ」とは受け取らないのである。
うっすらとした失望感が漂い始め、スタメン落ち、放出かなどという噂に早くも現実味が伴い始めてくる。
この調子が続くようだと、うわさが一気に現実化してしまうこともありえるわけだ。
しかし、明けて10日。
松井選手に待望の今季第1号が飛び出す。
0対0で迎えた4回、右中間への大きな当たり、推定121メートルの大飛球だった。
次打席でもセンター前へのクリーンヒットを放ちこの日4打数2安打、しっかりとチームの勝利に貢献した。
もちろん、この活躍が松井選手の復調につながるのかどうか、それはまだわからない。
消え入るような、まわりの雑音に消され、ボイスレコーダーからの“起こし”を非常に困難な作業とした前日の試合後会見での声よりは聞き取りやすく、表情もやや明るく感じられたものの、この日の試合後の会見でもやはり松井選手は同じ言葉を口にした。
「甘いボールをしっかり打った。ただそれだけ」
「ただそれだけ」
多くは語らず。
みずからの仕事は毎日毎日、とにかくバットを振り続けること。
ただそのことだけをみずからに固く言い聞かせるかのように、打てた時も、打てなかった時も、まったく同じように松井選手はこうつぶやき続ける。
スポーツナビ スーザン・スラッサー
2011/04/11
松井、懸念の声を払拭する今季1号
番記者スーザンのアスレチックス通信
常識をも覆す大きな一発
開幕8試合、松井秀喜のバットからはほとんど快音が聞かれなかった。25打数でヒットはわずかに4本。本塁打もなく、打率は1割6分と低迷し、他の打者も苦しんではいたが、8試合を終えた時点での打率はレギュラーで最低だった。
そんな状況に対し、アスレチックスは松井に代え、期待の有望若手選手であるクリス・カーターを指名打者で起用するのではないか――。早くもそんな声が出始めていたのは事実。
アスレチックスのボブ・ゲレン監督は、「松井は心配いらない」とチームの指名打者をかばい続けていたが、その根拠がどこにあるのか明確なものを示すことはできず、最近は松井について聞かれるたび言葉に窮することも少なくなかった。
しかし、10日(日本時間11日)にツインズの本拠地で行われたシリーズ最終戦の試合前、松井が打撃練習であの広いターゲット・フィールドの右中間スタンドに打球を気持ち良さそうに運んでいるのを見て、監督は「そろそろじゃないか」と、何かを匂わせるような発言をしている。
その“予言”が当たったのは2打席目で、相手先発のスコット・ベーカーが投じた1−1からの3球目を、松井は右中間スタンドに運んだ。
松井自身が、「本塁打になる」と打った瞬間に手応えを感じた打球は、1階席と2階席の間にある看板を直撃しており、本塁打が出にくいとされるターゲット・フィールドの常識をも覆す一発。彼は6回の3打席目にもヒットを放っており、試合後にはもうカーターの存在は消えていた。
好調を維持し復調できるか
それでも、この一発をきっかけに松井が復調できなければ、再びカーターの姿がちらつき始めよう。
例えば、彼の打率はこの日で2割7厘まで上がったが、5月中旬ぐらいまでには2割5分程度に戻しておかなければ、いきなりカーターと交代することはないと思うものの、「プラトーン」――つまりは、相手が右投手の場合は松井が先発し、左投手ならば右打者のカーター、という起用にチームは踏み切るかもしれない。
チームとしてはそういう選択肢を迫られるような展開にはしたくないのが本音。今のアスレチックスには経験のあるパワーヒッターが必要で、それを提供できるのは、松井と、やはりこの日本塁打を放ったジョシュ・ウィリンハムしかいないのである。
マーク・エリスは「まさに、必要としていた一発」と話したが、松井がそういう活躍を続けられるかどうか。
アスレチックスのオフェンスが、改めて松井次第――という一面が、この日のぞいた。