Matsui's Space 松井秀喜ファンサイト

Columnコラム

スポーツナビ 2004/01/20
ハフ 「すべての試合に勝ちたい」 MLB日本開幕戦会見
オーブリー・ハフ 「若さ、走力、積極性を見てほしい」

 コンニチワ。ヤンキースという有名な球団と戦えるこの機会を、心待ちにしています。今回の開幕戦は、われわれも初体験だし、楽しみにしています。私たちのチームは若いですが、新戦力も加わって、昨季以上のいい戦いができると思います。

――日本の野球についての印象は

 知っていることは、トム・セレック主演の「ミスターベースボール」のイメージ(笑)。しかし実際は、日本でプレーした友人が何人かいて、「違いはない」ということを聞いているので、何も変わらないと思う。

――日本で開幕戦を行うことはどうですか

 すごく興奮して楽しみにしている。今回はわずか3日間の滞在ですが、非常にきれいだし、人々は親切。次回は1週間滞在できるので楽しみです。野球でも、ヤンキースはもちろん、日本の強い球団との試合も楽しみです。

――ヤンキースの松井選手の印象は

 昨年はいいプレーをしていたと思う。新人王は残念ながら取れなかったけど、打点などヤンキースをリードするような成績を挙げている。彼のスイングは滑らかで、集中した時は左右の投手に関係なく打ち崩せる技術を持っていると思う。

――日本のファンに一番見せたいところは

 非常にいいゲームをしたい。願わくば、全4試合すべて勝ちたい。若いチームなので、東京ドームで景気をつけたい。チームメート全員に聞いても、楽しみにしているので、彼らにとっても私にとっても、非常にいい経験になると思う。

――デビルレイズの魅力は

 チームの魅力は、若さ、走力、アグレッシブさを見てもらいたいと思う。野手ではロッコ・バルデッリ、カール・クロフォード、ティノ・マルティネス、ホゼ・クルーズ選手に注目してもらいたい。

ジーン・アフターマン(ニューヨーク・ヤンキース副社長兼代表補佐)

 コンニチワ。読売新聞が130周年、巨人結成が70周年をお祝いしたいと思います。70周年と言えば、ヤンキースの名選手だったルー・ゲーリック、ベーブ・ルースが来日して70年目となります。

 ヤンキースのメンバーの誇りを胸にいい試合をしたいと思います。松井選手は、ヤンキースの誇りです。

ビンセント・J・ナイモリ(タンパベイ・デビルレイズオーナー)

 公式戦で、“レジェンド”と言われているヤンキース、アメリカン・リーグではライバルであり、友人でもあるスタインブレーナー(ヤンキースのオーナー)との試合を楽しみにしています。プレシーズンゲームでは、日本の人気球団である阪神と巨人と試合ができることをうれしく思っています。

 メジャーリーグとしては、非常に野球人気の高い日本で、MLBの試合を皆さまにお見せできることは、MLBを国際的に知らしめるまたとないチャンスです。われわれにとっては、タンパベイの姉妹都市である高松や世界中の方々に見ていただくチャンスになります。3月のプレーボールの声を楽しみにしています。
スポーツナビ 2004/01/20
松井 「素晴らしい舞台になる」 MLB日本開幕戦会見
ビジターのヤンキースもピンストライプのユニフォーム使用

 ヤンキースvsデビルレイズのMLB開幕戦(東京ドーム、3月30、31日)の記者会見が20日、都内のホテルで行われ、ヤンキースの松井秀喜外野手ら、関係者が出席した。

 松井は、「ヤンキースの一員として日本でプレーできるのは非常に光栄。思い出のある東京ドームでベストを尽くしたい」と開幕戦に向けての意気込みを述べた。また、「元チームメートと対戦できることを楽しみにしている」と、オープン戦での古巣・巨人との対戦を心待ちにしている様子だった。

 一方、昨季打率3割1分1厘、34本塁打、107打点と活躍したデビルレイズのオーブリー・ハフ内野手は、「開幕戦を日本でやることは楽しみだし、日本の強い球団と戦うのも楽しみ。4試合すべてに勝ちたい」と勝利に意欲を燃やした。

 今回の公式戦はデビルレイズのホームゲームだが、デビルレイズの了承を得て、ヤンキースがホームチーム用のピンストライプのユニホームを着用する。

松井秀喜(ヤンキース外野手)「ヤンキースの一員として日本でプレーすることは光栄」

 今年の開幕戦で、ヤンキースの一員として日本でまたプレーできるということで、大変光栄に思うし、信じられない気持ちです。僕としては1年以上、日本でプレーしていませんので、久しぶりに日本でのプレーをお見せできるということで、大変楽しみにしています。デビルレイズは、同じ地区のライバルですが、素晴らしい若い選手がたくさんいて、今年は力のある選手を補強して、昨年以上に手ごわい相手になっているのでは、と想像しています。開幕2連戦は力のきっ抗した試合になると思います。僕自身もベストを尽くして、素晴らしいプレーをお見せしたいと思います。

 またプレシーズンゲームでは、10年在籍した巨人と戦うことになっています。もちろん巨人と戦ったことがないので、元チームメートと、思い出のある東京ドームで対戦できることを楽しみにしています。

 皆さんも楽しみにしてほしいと思います。また、その気持ちにしっかりこたえられるようなプレーで、お返ししたいと思います。


<質疑応答>

――日本での開幕戦が決まった時の心境は

 まさかヤンキースのユニフォームを着て、日本でプレーすることになるとは考えてなかったです。僕にとっては本当に素晴らしい舞台になると思いますから、すごいうれしいです。自分のベストを尽くしたい、というのが今の気持ちです。

――日本でのオフは満喫しましたか

 久しぶりに帰ってきて、2カ月間と短い間だったが、たくさんの友人にあったし、たくさんのおいしいものを食べたし、この2カ月の蓄えが、今年のいいシーズンにつながるのではないかな、と思っています。

――1年ぶりに日本でプレーすることになると思いますが、ヤンキース時代と巨人時代の違いは

 僕自身は何一つ変わっていないと思いますが、チームの中での、自分の役割は変わっています。でも僕自身は、チームの力になる、それだけを考えてプレーしているところは、昔も今も変わりません。

――日本でプレーすることでチームメートと何か話をされましたか

 チームメートも皆、日本で来ることを楽しみにしていました。ジェイソン・ジアンビーとバーニー・ウィリアムズは、一昨年の日米野球にも来てますし、日本のことをよく知っています。彼らは僕以上に、日本のことをチームメートに伝えていました。

――日本のファンにメッセージを

 僕自身、ベストを尽くして、何とかいいプレーを見せたいと思っています。ヤンキースのユニフォームを着て、日本でプレーすることはもうないかもしれないので、皆さんに喜んでもらえるように、精一杯、思い出のある東京ドームで頑張りたいと思います。
スポーツナビ 2004/01/10
ヤンキース松井が熱血コーチ! 野球教室で小学生100人を指導
小学生にホームラン王への道を伝授!

 ヤンキースの松井秀喜が10日、東京ドームで行われた少年野球教室(松井秀喜公式ホームページ「Matsui55.TV」主催)に参加した。巨人時代の後輩でゲスト講師の高橋尚成投手(巨人)とともに、北は秋田、南は熊本から集まった小学生100人を指導。時にはジョークで笑いを誘い、時には丁寧に身振り、手振りで指導と1時間半、小学生たちとともに汗を流した。

 キャッチボールでは「思いやりをもって相手の胸に投げること」、守備練習では、一人ひとりに「もっと腰を落として」とアドバイス。また打撃練習では、昨年のワールドシリーズ以来という打撃を披露。慣れない軟球に、思ったより打球が飛ばないのか首をひねるシーンもあったが、小学生からは「すごいパワー」と感嘆の声が挙がった。高橋からは「大丈夫か? メジャーリーガー」の声も飛んだが……。

 トスバッティングでは、「センター返しを心掛けて」、「ボールをよく見て」と声をかけ、実際にバットを握り、スイングを見せて指導した。

「どうしてホームランを打てるようになるんですか」という小学校3年生の質問には、「お母さんのおいしい料理をたくさん食べて、体を大きくすること。あとは遠くへ飛ばすという気持ちを持ち続けること」とホームラン王への道を伝授した。1歳下の高橋からは、「野球ではすごい尊敬しています。でも野球を離れれば“ゴジとヒサ”の仲ですから」と日常生活を暴露される場面も…。最後は、「野球をもっと好きになってください。好きになれば練習するし、練習したらうまくなるし、うまくなったら楽しくなります」とあいさつし、1時間半の野球教室を締めくくった。

 松井の故郷である石川県から出席した5年生の男の子は、「松井選手はテレビを見るより迫力があった」と大興奮。「将来は松井選手のような野球選手になりたい」とひとみを輝かせた。

 イベント後、報道陣に囲まれた松井は、「何でも吸収してやろうという意欲に満ちてて、教えていて気持ち良かった。一生の思い出になってくれたら」と語った。ワールドシリーズ制覇という大きな目標を掲げ、大リーグ2年目を迎える。巨人時代に10年間を過ごした東京ドームに1年ぶりに足を踏み入れ、元気よく駆け回る小学生を見て、気持ちを新たにした。「キャンプにはいつでもゲームに出れるような体にしたい」と1月下旬から本格始動する。

松井「何でも吸収しようという意欲が伝わってきた」

――今日の感想は

 楽しみにしていた様子がすごい伝わってきました。また何でも吸収したいという意欲も伝わったし、僕が言ったことを素直に聞いてくれていたし、一緒に接してすごい気持ち良かったです。

――子どもたちは、テレビで見ることしかできない松井さんと接することが出来て喜んでいました

 自分が子どもの時のことを考えたら、プロ野球選手に会えると思っていなかったので、そういう意味では、すごいことなんだろうな、と思いながら、またこういう東京ドームという素晴らしい球場でやれて、彼たちも一生の思い出になるだろうし、またなってくれるとすごいうれしいと思います。

――今日のイベントはご自身のホームページの企画からで、新しいファンとの交流の仕方だと思うんですが

 なかなか僕が普段どういうことを考えて野球をやっているのか、とかインタビューの中でも分かりますけど、ホームページの文章で伝わりやすいということもあるでしょうし。これからも続けていけたらいいな、と思います。

――久しぶりに東京ドームに訪れましたが

 1年以上来ていないですが、雰囲気は変わっていないですね。10年間、プレーした球場ですから。すごい親しみというか、愛着というか、そういうのもあります。また今年、ここで開幕戦をやるし、それはすごい楽しみです。ここで10年間やってきた道のりというか、そういうものが出ればいいと思います。

――昨年はヤンキースタジアムでプレーしました。それを踏まえて東京ドームはどうですか

 もちろん全然違いますよね。ヤンキースタジアムは、もう80年以上経っていますし、ベーブ・ルースもプレーした球場ですから。そういう歴史もありますし、雰囲気もありますし。もちろん芝生がきれいだとか、そういうのもありますし。こっちは、こっちで近代的ですし。違った良さがあると思います。

「子どものころはプロ野球すら遠い存在だった」

――教えることで、一番気をつけたことは

 分かりやすく、なおかつ納得してもらえるように伝えているつもりですけどね。じゃないと、自分が、「あ、良くなったな」と気付かないと、なかなかお子さんたちも納得してくれない部分があると思いますから。アドバイスして、「ちょっとうまくなったかもしれないな」と気付いてくれるように、心掛けながらやっているつもりですけどね。

――今日は小学生のお子さんたちだったのですが、松井さんが小学生の時に大リーグを意識したことは

 まったく意識したことはないですね。日本のプロ野球ですら遠い存在だったですからね。子どものころは高校野球が好きだったので、甲子園に行きたいな、という夢が一番強かったんじゃないかな。

――バットを握ったのは久しぶりですか

 握ることは握りますけど。ボールを打ったのはすごい久しぶりだったので。バットも軟式用で軽かったので、いつもと感じが違いましたね。子供用のバットだったし。

――硬式用のバット振り始めるのは

 もう少し経ってからですね。今月の終わりぐらいからですね。

「子どもたちには真剣にプレーしている姿を見せたい」

――このぐらいの時期になると、今シーズンに向けての気持ちは高ぶってきますか

 それはもう昨年のシーズンが終わった時点から、今年のことは考えていますし。今は徐々に近くなってきたし、大分、現実的に、具体的にはなっていると思います。

――キャンプインまでに気をつけたいことは?

 やっぱしシーズンに近いような、ゲームをやれ、と言われればできるような心身でキャンプに行きたいです。

――テレビの自分たちの姿を通して、子どもたちにどのような姿を見せたいと思いますか

 それは真剣にやっている姿ですよね。子どもたちに、「野球を好きになってほしい」とか試合中に意識しながらプレーをすることはできないですから。しっかり野球というゲームの中で、全力で戦っている姿を見てもらって、「自分がやりたい」と思ってくれると一番いいですよね。試合中にはそういう部分は意識できないので。